帆立(ホタテ)は冷蔵庫で何日もつ?
結論から言うと、生の帆立は冷蔵できちんと保存しても、もつのはだいたい一〜二日です。生えびに近い目安で、丸ごとの魚よりは短めです。ただ帆立には、日数の前に確かめておく価値のある問題がもう一つあります。鮮魚コーナーで「新鮮」と表示されている帆立の多くは、水分を吸わせて重量を増やす薬剤処理がされていて、それが実際にもつ日数だけでなく、フライパンで焼いたときにきちんと焼き色がつくかどうかまで左右するからです。「水っぽい」帆立か「乾いた」帆立か、という違いです。
買った時点ですでにカウントダウンが始まっている理由
帆立は目にする時点ですでに殻から外されています。袋の中でまだ生きていることが多いムール貝やあさりとは違います。つまり帆立は水揚げされた瞬間から死んでいて、そこから先はすべて、劣化と冷蔵のせめぎ合いです。魚やえびとまったく同じ理屈です。ここには「生かしておく」という工程はなく、あるのは「冷やしておくこと、そしてそれでどれだけ時間を稼げるかを知っておくこと」だけです。
帆立の身は柔らかく、保護してくれる組織もほとんどありません。この点はえびに近く、安全にもつ目安が、しっかりした魚の切り身なら四〜五日のところ、一〜二日という短さになる理由の一つです。
「水っぽい」帆立と「乾いた」帆立ーー表示にはほとんど書かれない違い
店頭や袋詰めで売られている帆立は、大きく二種類に分かれ、選べるならどちらか一方だけを選ぶ価値があります。「水っぽい」帆立は、ポリリン酸ナトリウムを含む溶液に浸されていて、これは帆立に水分を吸わせる保水剤です。多いときには自重の一〜二割ほどの水を吸うこともあります。この水分のおかげで身がふっくら白く見え、店頭でもつ期間も少し延びますが、その分、調理する前からすでに薄まっているということでもあり、白く濁った液体を出しますし、表面が濡れているためフライパンで焼いても焼き色がつきにくくなります。「乾いた」帆立は処理されていない帆立で、色も自然なままです。象牙色、生成り色、あるいはわずかにピンクがかった色で、均一な真っ白にはなりません。焼けば帆立本来のきれいな焼き色がつき、灰色っぽく煮えたようにはなりません。
どちらか聞かなくても、たいてい見分けがつきます。水っぽい帆立は、トレーや袋の中に白く濁った液体が溜まっています。乾いた帆立はもう少し乾いた質感で、色にもムラがあり、真っ白というより自然な色をした、ごく普通の貝類らしい見た目です。表示に「ポリリン酸ナトリウム使用」などと書かれていれば、それで確定です。これは保存にも関わってきます。水っぽい帆立に含まれる余分な水分は、細菌にとってはすでに用意された足場のようなものなので、二日目になってもまだ大丈夫そうに見えるとしたら、それはむしろ安心材料ではなく、注意すべきサインです。
実際にもつ日数を左右するもの
温度。えびと同じく、帆立は氷の上か、それに近い状態で保存し、ドアポケットではなく中段の奥に置き、溶けた氷の水は下に溜め込まず流れるようにしておきます。
水っぽいか乾いているか。一〜二日という目安が本当に当てはまるのは、処理されていない乾いた帆立のほうです。水っぽい帆立はしばらく問題なさそうに見えることがありますが、それは余分な水分が初期の劣化のサインを隠しているだけで、安心できる話ではありません。劣化そのものは進んでいて、ただ見えにくくなっているだけです。
以前に冷凍されていたかどうか。えびと同じく、帆立も海上で冷凍され、店側で解凍されてから「新鮮」として並べられていることがよくあります。購入日を「一日目」と厳密に考えすぎず、調理する予定に近い日に買うのが実務的です。
自分で判断する方法
- まず匂いを嗅ぐ。新鮮な帆立はほのかに甘く、磯の香りがする程度で、刺激臭や酸っぱい匂い、アンモニア臭はしません。アンモニア臭は、えびや魚と同じく、ここでも信頼できる中止のサインです。
- 色と、周りの液体を見る。象牙色、生成り色、わずかなピンクは正常です。均一で真っ白、しかも白く濁った液体に浸っている場合は、たいてい薬剤処理によるもので、傷んでいるわけではありません。ただし、その液体が一〜二日のあいだにどんどん増えて濃くなっていくようなら、それは別問題で、本物の警告サインです。
- 質感を確かめる。新鮮な帆立は身が締まっていて、少し湿り気がある程度です。ぬめりやべたつきはなく、指で押すと弾力があり、へこんだままにはなりません。
冷凍について
乾いた帆立は冷凍にも比較的向いていて、できるだけ空気を抜いて密閉し、一〜二日以内に調理しないなら早めに冷凍してしまうのがおすすめです。水っぽい帆立は冷凍の結果が安定しません。もともと余分な水分を含んでいるため、解凍時に大きな氷の結晶ができやすく、食感も水っぽくなりがちです。どちらの場合も、解凍して加熱したあとは、他の加熱済み魚介類と同じように扱ってください。冷蔵でさらに三〜四日はもちます。
ここまでの話は、どの加工業者がどんな処理をしたかを知る必要はありません。本当に大事なのは、その帆立がいつ家に来たのか、そしてそれが「水揚げされたばかり」に近いのか「先週店で解凍された」に近いのかということです。その週に買った他の食材と一緒に冷蔵庫の奥に置かれてしまうと、これが本当にわかりにくくなります。Munchはこうした食材が家に入った日を記録し、使うべきものの手前に表示するので、こうした短い目安は、買い物をした本人だけが覚えているものではなく、家族全員が見られる情報になります。