レタスは冷蔵庫で何日もつ?
結論から書きます。丸ごとで洗っていない玉レタス(アイスバーグ)なら冷蔵庫で一〜二週間、ロメインレタスのようにしっかりした葉のものなら一週間〜十日ほど、サニーレタスやバターレタスのように葉が柔らかい種類は三〜五日というのが現実的な目安です。洗ってパック詰めされたサラダ用の葉物は別枠で、袋に印字された日付がどうであれ、開封したらだいたい数日と考えたほうが実態に近いです。そしてこれらの数字は、レタスが実際に切られたり千切られたりした瞬間、ほとんど意味をなさなくなります。そこが本当の分かれ目です。
レタスがにんじんとはまったく違う理由
レタスの葉は、大きくて壁の薄い細胞がほとんどで、その中に水分がぎっしり詰まっています——重さでいえば九割五分ほどが水分で、それを支えている構造自体にはほとんど強度がありません。切ったり、ちぎったり、押しつぶしたりすると、この細胞は破れて中身を空気にさらしてしまいます。無傷の葉ではこれが起きません。ちぎった断面が一時間もしないうちに茶色くなるのは、切ったりんごが茶色くなるのとまったく同じ化学反応です。ポリフェノールオキシダーゼという酵素が、細胞壁が壊れた瞬間に酸素と反応するのです。これは傷んでいるわけでも安全上の問題でもなく、単に酸化が速く、目に見えるというだけです。だからこそ、切っていない丸ごとのレタスは、同じレタスをボウルに切って入れたものよりずっと長くもちます。無傷の外皮が、保護の役割をほとんど一手に引き受けているのです。
野菜室で隣に置いている果物が、実は足を引っ張っている
レタスはエチレンガスにとても敏感です。りんご、バナナ、トマト、洋梨などが熟していく過程で出すあのガスです。たいていの野菜や果物にとってエチレンは追熟を早めるものですが、レタスに対してはまったく別の働き方をします。日数や傷とは関係なく、ただ近くにあるというだけで、葉にさび色のまだら模様が出てしまうのです。りんごの入ったボウルや熟していくトマトの袋のそばに数日置かれていたレタスは、袋越しでも斑点が出ることがあり、それ以外は何も悪いことをしていないのに、です。これは「理由もなく早く傷んだ」ように見えるレタスの、いちばんよくある、そして見落とされがちな原因のひとつです。単に、公平な扱いを最初から受けていなかっただけなのです。エチレンを出す果物は別の引き出しに入れる、少なくとも葉物野菜の上に直接重ねない——この小さな習慣が、意外なほど効きます。
実際に日持ちを左右するもの
品種名より、葉の詰まり方のほうが効きます。玉レタスが冷蔵庫でいちばん扱いやすいのは、葉がぎゅっと詰まっていて表面積が小さいからで、この野菜そのものが特別なわけではありません。むき出しの葉の縁が少ない分、水分が逃げる場所も、傷みが広がる表面も少ないというだけの話です。サニーレタスやバターレタスはその正反対で、柔らかく開いた葉が水分をすぐに失い、買い物袋が少し寄りかかっただけでも傷むので、同じ日に買ったものでも最初から短い部類に入ります。
湿度は「多ければいい」ではなく、バランスの問題です。湿度が低すぎると、冷蔵庫の中を常に流れている乾いた空気に水分を奪われて葉がしなびます。逆に湿度が高すぎる状態——とくに空気の通り道がない密閉袋の中——では、しなびを防ぐはずだった水分が、細菌にとって好都合な環境を作ってしまい、葉がぬめってきます。どちらの問題にも同じ答えが使えます。青果売り場が何十年も使ってきたやり方で、乾いたキッチンペーパーでレタスをふんわり包んでから袋に入れることです。ペーパーが余分な水分を吸い取って葉にたまるのを防ぎつつ、緩めに閉じた袋が乾燥しすぎない程度の湿度は保ってくれます。週の途中で湿ったペーパーを乾いたものに替えると、さらに長持ちします。
丸ごと>洗ってある>切ってある、の順です。洗ってパック詰めされたサラダ用の葉物は、工場の段階ですでに外側の保護葉が取り除かれ、洗浄と脱水の過程で表面の細胞も傷んでいます。これが、パッケージに印字された「賞味期限」がどうであれ、袋入りサラダの実際の目安が丸ごとのレタスの一週間以上に対して数日しかない理由です。自宅で前もって洗う場合は、しっかり乾かすこと——さっと振るだけでなく、サラダスピナーでしっかり水を切ること——が、ほかのどの工程よりも重要です。理由はベリー類を保存前に乾かすのと同じで、濡れた葉を密閉容器に入れておくのは、細菌の仕事を代わりにやってあげているようなものだからです。
「しなびている」と「ぬめっている」は、まったく別の話
この二つは見た目こそ似ていますが、意味しているものは正反対です。しなびた葉は単に水分を失っているだけで、多くの場合は取り戻せます。しんなりしたレタスを氷水に十〜二十分ほど浸けると、細胞が失った水分の一部を再び吸収してくれます。これは俗説ではなく実際に効く方法で、細胞構造そのものはたいてい無傷のまま残っているから成り立つ手当てです。一方、ぬめりが出ている葉はまったく別の状況です。細胞壁そのものが壊れていて、多くは閉じ込められた水分の中で細菌が働いたことが原因で、この質感は水に浸けても元には戻りません。ぬめり、酸っぱいにおい、はっきりと色が濃く半透明になった部分——これらが本当に信じるべきサインで、しなびているだけなら単なる水分不足であることが多く、それだけでレタス全体を捨てる理由にはなりません。
実際に効くやり方
- 丸ごと買って、使うときに切る。切ってから保存した同じレタスより、丸ごとのほうがずっと長くもちます。無傷の葉がしている保護の仕事を、切り口はできないからです。
- りんご、バナナ、熟していくトマトの近くに置かない。日数のせいだと思われがちな茶色い斑点は、実はエチレンが原因であることが多いです。
- 乾いたキッチンペーパーでふんわり包む。密閉はしない。ペーパーが調整しているのは水分のバランスで、多すぎればぬめり、少なすぎればしなびに傾きます。
- 前もって洗うなら、必ずしっかり乾かす。品種がどれだけ丈夫でも、濡れた葉を密閉袋に入れるのがぬめりへの一番の近道です。
- しなびていても、捨てる前に氷水を試す。水分不足には本当に効きますが、すでにぬめっている葉には効きません。その場合は本当に終わっています。
レタスは、外から見ている限り丸ごとのうちは平気そうに見え続けるという理由だけで、いちばん見落とされやすい食材のひとつでもあります。アボカドのようにはっきり皮の色が変わるわけでもなく、冷蔵庫の野菜室から袋の緑が見え始めたころには、その下ですでに何巡か入れ替わりが起きていることも珍しくありません。Munch は、どのバッチをいつ入れたか、どこに保存しているかを記録して家族全員に共有するので、残り数日のレタスも、しまった本人の記憶だけに頼らず、ほかの食材と同じリストにきちんと出てきます。