レモンはどれくらいもつ?
結論から言うと、果物かごに置いたレモンは、だいたい一週間ほどは問題なく、そのあとやわらかくなり、水分が抜け始めます。同じレモンを冷蔵庫に入れる——できれば野菜室に——と、三〜四週間、時にはそれ以上もたせることができます。この差は、果物かごにひとつ置いてあるだけのレモンに対して多くの人が思っているより大きく、その理由のほとんどは、りんごやバナナがすることをレモンがしない、という一点に尽きます。
レモンがりんごやバナナと同じ理屈で動かない理由
果物の中には、収穫されたあとも追熟が進むものがあります。りんごやバナナは「クライマクテリック型」と呼ばれ、木から離れたあともデンプンを糖に変え続け、やわらかくなり続けます。これは果実の中に時間とともにたまっていくエチレンガスの働きによるものです。青くて硬いバナナが台の上で数日のうちにやわらかく甘くなるのはこのためです。
柑橘類はこれをしません。レモンは「非クライマクテリック型」で、収穫された時点で、その先熟すことはほとんどありません。りんごほど目立つ量のエチレンも出しません。核果やバナナのように、内側で静かに何かが仕上がっていく、ということが起きないのです。収穫後のレモンに起きていることは、厳密には追熟ではなく、あの厚くてワックス状の皮の中に閉じ込められた水分が、ゆっくりと一方向に抜けていく現象です。この皮は実際によいバリアになっていて、それこそがレモンがベリー類や夏の柔らかい果物よりずっと長くもつ理由でもあります。
実際に何がもちを左右しているか
レモンは追熟という時計と競争しているわけではないので、冷蔵庫がりんごに対してするのとは違う働きをします。内部の腐敗を遅らせているというより、皮を通して水分が抜けていく速度を遅らせているのです。乾いて暖かい台の上では、湿度の高い冷たい野菜室の中よりずっと速くレモンから水分が抜けていきます。これが、同じレモンでも冷蔵庫で一か月置くとふっくらしたままなのに、窓辺に十日置くとしなびてしまう理由のすべてです。
つまり、品種や買った時点での熟れ具合よりも、保存の仕方のほうが効いてくるということです。野菜室の中でさらに口をゆるく閉じた袋や蓋つきの容器に入れると、水分の蒸発をもう一段階遅らせられます。レモンが冷蔵庫内の乾いた空気に直接さらされ続けなくなるからです。これは菌を遠ざける話ではなく、水分を中に留めておくための工夫です。
切ったレモンはまったく別の時計で動く
ここまでの話はすべて、切っていない丸ごとのレモンについてです。一度切ってしまうと、あの厚い皮は役目を果たせなくなり、切り口が空気や冷蔵庫の中の他のものにさらされます。切ったレモンは、ラップに包むか密閉容器に入れて冷蔵しても、現実的には数週間ではなく数日ほどが目安です。切り口から水分が抜けていき、丸ごとの皮ではほとんど起きないカビも、切り口には生えることがあります。
果汁と皮の香り(ゼスト)は、果実から切り離してしまえば、それぞれもっと長くもつ別の人生が待っています。搾りたての果汁は、密閉容器に入れれば冷蔵庫で一週間ほどもちます。果汁もゼストも冷凍に向いていて、果汁は製氷皿で凍らせれば、レモン一個分ずつ必要なときに取り出せます。ゼストは小さな袋や容器に入れて冷凍しておけます。果汁だけのために切った残り半分をドアポケットで乾かしてしまうより、先に搾って冷凍しておくほうが賢明です。
レモンを正直に見極める
レモンの変化には、見た目ほど深刻ではないものと、本当にやめるべきサインの両方があります。
- 皮に少ししわが寄る、やわらかくなる。これは上で説明した水分の蒸発で、傷んでいるわけではありません。果汁はまだ中にありますが、少し搾りにくくなっています。ゼストを取ったり、くし切りにして出したりするのには、もう向かなくなっています。
- 皮が硬くなり、明らかに色が薄くなって、ほとんど弾力がない。かなり水分が抜けています。果汁は多少取れるかもしれませんが、これ以上長く置いておく価値はあまりありません。
- やわらかく色の濃い、くぼんだ斑点、あるいは果肉がぐずぐずになって変色している。これは表面の水分が抜けているのではなく、果実そのものが内部から崩れている状態です。ここでやめるべきで、様子を見ながら使い続けるところではありません。
- 白、緑、青灰色などの綿毛状のカビ。その部分だけ取り除くのではなく、レモンごと処分してください。柑橘類は皮の下がやわらかく湿っているため、見えている範囲よりずっと奥までカビが果肉に入り込んでいることがあります。りんごのような硬い果物とは、この点が違います。
レモンで実際に見落としがちなのは、こうした見分け方そのものより、レモンがまだ家にあることに気づくかどうかです。レモンはたいてい、あるレシピで「レモン半分の果汁」が必要になったときに家にやってきて、残りの半分や、念のためにもう一個買ったレモンが、果物かごの奥や野菜室の隅に押しやられ、誰にも気づかれないまま一か月ほどかけて静かに乾いていきます。Munch は持ち帰った日と保存場所を記録して食材を管理するので、三週間前に買ったレモンが昨日買ったものにまぎれてしまうことがなく、しなびきってから改めて発見されるのではなく、今夜作れる料理の候補として先に出てきます。
すべての段階にルールを決める必要はありません。必要なのはひとつの区別だけです。レモンはバナナのように手元で追熟していくわけではないので、しわの寄った皮はカウントダウンが尽きかけているサインではなく、放っておいても変わらないはずの果実から水分が抜けているだけのこと。そして冷蔵庫は、その速度を実際にゆるめてくれる唯一の場所です。