なぜ同じ商品なのに賞味期限・消費期限が違うのか
結論から書く。これは印字ミスでも、どちらかの箱が不良品というわけでもない。賞味期限・消費期限は、製品が製造・包装された日を起点に決まる。工場を出た日でも、倉庫にあった日数でも、買い物かごに入った日でもない。同じシリアルを三週間おきに二回製造すれば、同じ買い物かごに同じ日に入れたとしても、二つの箱には別の日付が付く。日付は「製品というカテゴリー」の性質ではなく「そのロット」の性質であり、そう見えてくると、棚に並ぶ「同じ商品」の列は一つのものではなく、それぞれ別の時計を持った小さな山の集まりに見えてくる。
日付は「製造日」を起点にしている、買った日ではない
工場は、あなたが買い物に行く日に合わせて操業を止めたり始めたりはしない。工場には工場自身のスケジュールがあり、月曜日にひとロット、翌週にもう少し大きなロット、祝日をはさんで数日の空白ができることもある。それぞれのロットには毎回同じ計算式で日付が付く——製造日に、その製品が保つとされる日数を足したものだ。この計算式自体は常に一定だが、変わるのは入力のほう、つまり手元の箱が実際に製造ラインを離れた日である。同じ買い物で二箱買っても、それは「同じ日付を二つ」買っているのではない。同じ計算式から出た、それぞれ独立した二つの答えを買っているにすぎず、その二つのロットがたまたま同じ日に作られている必要はどこにもない——買い物に行った日がたまたま同じだっただけの話だ。
棚の上で新しいロットと古いロットが混ざる理由
建前としては、店は日付の早いものから売れるように在庫を回転させる——新しく入荷したものは棚の奥へ、すでに並んでいたものは手前に寄せる。しかし実際にこれがきちんと機能するかは、入荷のたびに誰かがその作業を確実にやるかどうかにかかっていて、入荷そのものがそこまで整った周期で来るとは限らない。入荷が少ない週は古い在庫が予定より長く手前に残り、まとめて入荷した週はとりあえず空いている場所に並べられることもある。結果として、三週間前のロットと昨日のロットが棚の上で隣り合わせになることは普通に起こり、両方の日付を実際に読み比べない限り、パッケージの見た目だけではそれと分からない。
これは「てまえどり」——手前にある商品から取ること——が意味を持つ理由でもある。手前の商品は、たいていメーカーが日付にあらかじめ持たせている余白の範囲内に十分収まっている。その余白は、流通や保管で起きる普通のばらつきを吸収するためにあるのであって、食品が実際にダメになる日をぴったり言い当てるためのものではない。奥まで手を伸ばして少しでも新しい日付を探すことは、たいていの場合、手前にあった何の問題もない在庫を誰か別の人に残す、あるいは誰にも取られないまま店が最終的に廃棄せざるを得なくする、という結果にしかならない。
二つとも家に持ち帰った瞬間、別々の時計になる
本当に大事なのは、レジを通ったあとに何が起きるかだ。同じ商品を二パック買っても、名前が同じで同じ棚にあったからといって、家に着いた瞬間に一つのものへ合体するわけではない。それぞれに別の日付が付いていて、二つが同時に冷蔵庫や戸棚にある以上、理にかなったやり方は、日付の早いほうを先に開けると決めておくことだ——手癖でどちらに手が伸びるかや、どちらを最近買ったかとは関係なく。文字にすればごく当たり前に聞こえるが、見た目がほとんど同じ二つのパックを前に、どちらがいつ家に来たのか思い出せない状態で冷蔵庫の前に立つと、話はそこまで単純ではなくなる。
これが、何週間もたってから「奥にもう一つあった」と見つかる状況の正体でもある。一つ目を使い切る前に二つ目を買い足すのは、ごく普通のことだ。ただそのせいで、覚えておくべき日付が一つから二つに増える。記憶だけに頼れば、たいてい勝つのは新しく買ったほうのパックで、手前にあって取りやすく、「今使っているもの」として認識しやすいからだ。古いほうのパックは奥へ押しやられていく。誰かが意図的に後回しにしたわけではなく、見た目がほとんど同じ二つのパックが並んでいても、手を伸ばす前にどちらがどちらか確認するきっかけが、どこにもないからだ。
すでにあるものを買い足したとき、次にすべきこと
必要なのは例外の一覧を覚えることではない。一つの習慣だけでいい——同じものの二つ目が家に加わったら、どちらの日付が早いかを確認し、その手前を自分の手が最初に届く場所に置く。棚の一番手前、積み重ねの一番上、とにかく考えなくても自然にそちらへ手が伸びる位置にすればいい。どちらを先に開けるべきかは、日付そのものがすでに教えてくれている。本当のリスクは、それを見ないこと、あるいはレジで一度見たきり二度と確認しないことだけだ。
これは、家庭で同じものを重複して買ってしまう状況とまったく同じ構造をしている。無駄を生むのは一回の買い物そのものではなく、同じものを二度買ったあとにどちらが古いか分からなくなることのほうが多い。Munchは、同じ名前のものを一つの記録にまとめてしまわず、購入のたびに別のロットとして日付ごと記録する。あるレシピでその食材を使うとき、手元に複数のロットがあれば、日付が早いほうから自動的に使われる仕組みになっている——「どちらを先に開けるべきか」は自分で覚えておく必要がなく、すでに日付順に並んでいる。