Munch家庭のキッチン管理

ホーム / ガイド

新鮮なハーブがほとんどいつも無駄になる理由

レシピが求めているのは刻んだパクチー大さじ2杯。でもお店の売り方はひとつしかない——その10倍近くはある一束だ。大さじ2杯を使い、残りは輪ゴムをつけたまま野菜室へ。一週間後、それはよく見もせずに捨てられる、ぬるついた緑のかたまりになっている。これはほとんど誰にでも、どのハーブでも、ほとんど毎回起きる。ここまで規則的に繰り返されるのなら、それはもう個人のだらしなさの話ではない。仕組みそのものが、この結果を安定して生み出しているはずだ。

買う単位は、レシピが求める単位と一致しない

ほかの食材はたいてい、レシピが実際に必要とする量に近い形で買える。玉ねぎ1個、鶏むね肉2枚、小さなブロックチーズ、といった具合だ。ハーブは違う。売られている量は、育てて摘んで束ねるときに効率がいい大きさで決まっていて、どのレシピが必要としているかとは関係がない。一皿で使う柔らかいハーブの量は、たいてい片手のひとつかみにも満たないのに、棚には「一束」より小さい単位がほとんど置かれていない。だからこれは、ときどき買いすぎてしまうという話ではない。この食材の唯一の売り方そのものに、最初から組み込まれているずれなのだ。新鮮なハーブを買うたび、目の前の一品が必要としている量より、だいたい八割は多く持ち帰ることになる。

ハーブの時計は、冷蔵庫を見る周期より速い

冷蔵庫の中のたいていのものは、数日おきのざっくりした周期で目に入る。牛乳や野菜、目の高さにあるものは、意識しなくても数日ごとに視界に入ってくる。でも葉っぱは、面積のわりに驚くほど薄い構造の中に水分をためこんでいるだけの存在で、この形は生きているあいだ、呼吸したり体温を下げたりするために、もともと水分を素早く手放すようにできている。切り取られて乾いた冷蔵庫の空気の中に置かれると、水分を失い続けるのに、補給してくれるものは何もない。だから3〜4日で、元気だった状態からしなびた状態まで行き着いてしまう。これは、冷蔵庫の中のほかのほとんどのものにはちょうどいい「そろそろ見てみようか」という周期より、明らかに速い。ハーブのことを思い出すいつもの周期が回ってくるころには、たいていもう手遅れになっている。

小さくて柔らかくて緑色というだけで、視界から外れやすい

ハーブの束は、形そのものも目に入りにくい。細くて柔らかく、自立せず倒れてしまうので、買い出しのあとで冷蔵庫の中身を詰め直すたびに、背の高い瓶やパックの後ろに押しやられがちだ。牛乳パックや肉のトレーと違って、ひと目でわかる分量や賞味期限の目印もない。緑のまま見えているか、もう見えていないかのどちらかで、はっきり後者だとわかるころには、もう救いようがないことが多い。ハーブが忘れられるのは、誰も気にかけなくなったからではない。そもそも視界に留まり続けるような形をした食材ではないからだ。

本当に無駄を防ぐ決断は、買うときに起きる。冷蔵庫に入れたあとではない

持ち帰ってしなび始めてからでは、保存の工夫は時間稼ぎにしかならないことが多い。というのも「レシピが必要なのは五分の一なのに、買ったのは一束まるごと」というずれ自体は、すでに買った瞬間に決まってしまっているからだ。結果を先に変えられる工夫は、次の三つだ。

  • 量り売りがあれば、そちらで買う。市場の量り売りや対面販売なら、レシピが実際に必要とする量だけを買える。あとで工夫して埋め合わせるのではなく、そもそもずれ自体が発生しない。
  • 買う前に、残りの使い道まで決めておく。レシピで使うのが一束の三分の一だけなら、残りの三分の二が生き残れるかどうかは、レジに並んでいる時点でもう決めてあるかどうかで大きく変わる——ペーストにする、ハーブバターにする、あるいは明日も同じハーブを使う献立にする、といった具合に。数日後、そのハーブの存在すら覚えていないかもしれない未来の自分に、決断を先送りしないことだ。
  • 残りは「まだ新鮮なハーブ」としてではなく、別の食材として扱う。刻んで少量の油や水と一緒に製氷皿で凍らせれば、それはもうしなびていく途中のものではなく、なんでもない火曜日に手を伸ばせる常備食材になる。どのハーブにどの保存法が合うか、凍らせ方の具体的な手順は、「新鮮なハーブは冷蔵庫でどれくらいもつか」の記事に詳しくまとめている。

このタイプの食材は、たいていのキッチンの管理からすり抜けてしまう。半束だけ残ったディルは、牛乳や肉のようにはっきりした賞味期限の数字を持たないし、量も少ないので、わざわざ気にかけて確認する人があまりいないからだ。Munchでは、この半束も家の中のほかのものと同じように、数量と保管場所つきのひとつのバッチとして記録される。献立は「あとどれだけで作れるか」でグループ分けされるので、いま家にあるそのハーブさえあれば作れる一皿は、そのまま作れるものとして表示される。誰も今夜の献立と照らし合わせていないうちに、静かに賞味期限が過ぎてしまう、ということが起きにくくなる。

ここに必要なのは、意志の強さでも、野菜室の中身をよく覚えていることでもない。ハーブの売られ方と、一皿が実際に必要とする量とのあいだにあるずれこそが原因のすべてで、その解決はほとんど買うときの決断にかかっている——少なめに買うか、残りの使い道を早めに決めておくか。冷蔵庫がそのずれをあとから埋めてくれることを期待しても、うまくはいかない。